サムシンググレイトに感謝して幸運に

生涯現役の知的生活術 を読んで。

この本の中で村上和雄氏の言動が心に残った
 「自分も人のために貯金をしようと思っていれば、遺伝子は自ずとオンになるものなのです。」と言う。
自分のために自己投資せよとか、自分を大事にせよ、と世間ではやかましい。しかし、それらは短絡的で視野が狭い。世間のためにとか、世界のために何かをする、という発想がポジティブな性格になるようだ。

「昭和五十年代の日本の食事は、ごはんを主食として魚介、野菜、海藻、豆類などを組み合わせた「日本型食生活」といわれ、栄養バランスの面で優れたものでした」
 確かに、昭和50年代の食事はバランスがとれていた。今みたいに食べ歩きなども少なかった。外食して思うのは、どうして、こんな高価な額を出して、栄養のない、添加物だらけの物を食べなければいけないのかと、思う。外食産業がなければ、健康で長生きする人ももっと増えるだろうにと。

「筋トレを続けると、タンパク質をつくる遺伝子のスイッチがオンになりますが、最近発見された「AMPK」という長寿遺伝子も、運動することでスイッチが入ることがわかりました。運動によって筋肉が収縮することで、この遺伝子が活性化して、脂肪や糖の分解を促進し、新陳代謝を向上させるのです」と。
 有酸素運動は必要だとはわかっていたが、筋トレが必要とは。ここで、思うのは、菜食主義者にはきびしいだろうな、ということだ。肉食者でないと、常時できないのではないか。

 「生まれてきたことによろこび、生かされていることに感謝すれば、多くの眠っているよい遺伝子がオンになると思います。遺伝子のオンとオフの仕組みを書いたのはサムシング・グレートなのですから、大本に対する感謝というのは、一番効果があるに違いない。」とも。
 サムシンググレイトとは要するに神のことだろう。呼吸ができること、歩けること、話せること、すべてささいな事に感謝すると、いい方向に向くということか。確かに、走っていて足がつって走り辛い時がある。僕は雨の日や警報が出た日以外はジョギングすることにしている。毎日走ると、思う事がある。何がうれしいかというと、ほんのささいな足の動きが少しでもいつもより早いなあ、と思うととてつもなくやったあ、と思う。こういう小さな事の喜びをもっと発見すべきだろう。

「逆境に立たされたときでも、これはサムシング・グレートからの何かのメッセージだろうというふうに受けとめれば、ネガティブなことをポジティブに変えられます
、"死刑囚が素晴らしい作品を残したりするのは、死を見つめて生きているからだと思います。今日しかない、いましかない、という気になれば、日ごろできないことができるわけです」と。
 普段、いつまでも生きられる、という観念がどこかにある。だから、疲れたら明日しようとなる。しかし、実際、北朝鮮がいつ核爆弾を日本に落とすかしれない、という嘘のような現実が出てきた。もし、そうなら、こうやって、へらへら笑ってテレビやゲームをしている時ではない。今の心境を書くことでも、何かをしているといえるのではないか。